2021.09.22
対談・インタビュー
【インタビュー】G-005 北條耕太
入社一年目のシーズンは課題が浮き彫りにでたと感じている北條選手。セットプレーの精度を磨きながら、自分自身の強みを発揮させるために進化を続ける北條選手に、現在の思いとこれから始まる新リーグについてインタビューしました。
(取材日:2021.9.4)

『とにかく課題、課題、課題』
――2020-2021シーズンを振り返ってどう感じていますか?
個人的には、初めて社会人としてラグビー生活を送りました。仕事とラグビーの両立をスタートさせましたが、仕事はそんなにハードではありませんでした。その分、ラグビー競技に集中できる環境が整っていましたが、思うように活動できませんでした。課題が多く浮き彫りにでた一年目でした。
――課題が多く浮き彫りにでた一つを教えてください
スローイングです。昨シーズン、言われ続けていた部分です。
――その課題が浮き彫りなった試合はありましたか?
三月に戦った清水建設戦です。スタートから出場しましたが、相手のスクラムに終始押された感覚が残っています。個人的なスキルで劣ったと思っていませんが、圧倒した感じもありませんでした。この感覚が一年目の全てだと感じます。
――今シーズンがスタートして2ヶ月が経過しました。ここまでの状態を教えてください
フィットネス強化が順調だとおもいます。わかりやすい例えで言いますと、ブロンコテストで結果(記録更新)を出せていますし、少人数で集中して6月のスタートから取り組めたと思います。まだまだ全体の中で発言することは多くないですが、この期間は積極的に発言ができていたとおもいます。
――ピックアップメンバー主体のトレーニングは良かったのですね
はい、ピックアップメンバーに選ばれて良かったと思います。
――今シーズンの自身のターゲット(目標)はどこですか?
もちろんスローイングもありますが、スクラムも相手と互角に組める技術を身につけたいとおもいます。亮さん(山村コーチ)がいらっしゃいますので多くの指導を受けられています。また僕自身にフォーカスすると、タックル回数が強みだと思っているので、相手を圧倒するくらいのタックルを練習の段階から意識して取り組んでいきたいです。そして、インパクトのあるタックルを練習試合から続けてアピールしたいと思います。
――そのことがタックルの強みにつながるのですね
はい、自分からそのようなシチュエーションを作りに行かなければと思っています。ブレイクダウンには常に絡んでいくことで、タックル回数も多くなりますし、自分自身の強みが活かせるものだと感じています。
――これからのラグビー選手としてどのようなイメージで活動していきますか?
長く続けられる選手になりたいと思っています。怪我をしないことが一番大切です。そのためにも日頃からの身体づくりとケアに関しては、しっかり行っていきたいです。

『タックルに魂を込めたい』

――コロナ禍の状況で得られたものはありますか?
同期との時間は確実に増えました(笑)。思うように外出する機会がなかったので、大半は僕の部屋で過ごすことが多かったですね(笑)。その時間が結構好きなんです。
――失ったものはありますか?
考えたことないですね。コロナの影響でできなくなったなどありませんね。
――学べたことはありますか?
社会人としての責任感です。おそらくコロナ禍でなくても社会人としての行動は身についたと思いますが、感染予防策など社会人として、ラグビー選手として自分ごとのように感じています。
――フッカー(HO)はどんなポジションですか?
一般の方から見たら、フッカーのポジションはラインアウトでのスローイングとスクラムのイメージが強いと思います。うちのチームで言うと、前田(篤志)さんのプレーを見ていると誰もがわかりやすく理解できると思います。
――ラグビーの面白さを教えてください
タックルじゃないですか?ディフェンスに面白さを感じています。
――来年1月にスタートする新リーグ「League One」に参戦する気持ちを聞かせてください
昨シーズンまでのトップチャレンジリークと大きく印象が変わったと思います。確かに私たちはディビジョン3ですが、トップリーガーじゃなく、ワンリーガーですか?その差は大きいと思いますね。
――今から楽しみですか?
非常に楽しみです。手強い相手が多いですが僕の中ではサニックス(宗像サニックスブルース)さんと互角に勝負できるようにしたいです。
――昨シーズンと比べるとコーチ陣がガラリと変わりました
熱いコーチ陣ですね(笑)。僕にとっては大歓迎なコーチ陣です。トニーさん(オツコロ・カトニBKコーチ)は非常に厳しいですが、改めて自分自身のストイックさを引き出してくださったのかなと思っています。僕は厳しくされた方が燃える人間だと思います。でも、自ら追い込んでいかなければならないですね。

『クリタしかないプライドを求めて』

――北條選手が体現するクリタWAYを教えてください
クリタWAYは、「感謝」「規律」「プライド」の三つから構成されるラグビー部の考え方です。「感謝」は、会社の方々に感謝です。一番はエンジニアリング洗浄部門(北條選手の所属部署)の方に感謝しています。僕のことをちゃんと理解してくれているんです。「規律」は、どんな場面でもルールを守ることですね。普段の生活に置き換えると、当たり前ですが赤信号は絶対に渡りませんよ。短い横断歩道であっても周りが渡っていてもです。
――最後の「プライド」の部分はどうですか?
クリタにしかないものだと思います。それは仕事とラグビーの両立です。他のリーグワンに所属しているチームを見ていても、僕らのような環境でラグビーを取り組んでいるチームはないと思います。凄くしんどいと思います。だから同じ部署にいる諏訪(弘樹)さんはすごいと思います。クリタラグビー部全員が、ここに「プライド」を持たないといけないと思っています。
――ファンの存在について聞かせてください
実際に対面したことがなく、僕たちのチームを応援してくださるファンがいるのか解っていないです
――ちなみにラグビー部公式Instagramのフォロワーで一番多いエリアは「昭島市」です
そうなんですね、会社の人たちが大半と思っていたのですごく嬉しいです。
――ファンに向けてメッセージをお願いします
応援ありがとうございます。もし僕らラグビー部を見かけたときは声をかけてください。選手たちはすごく嬉しいと思います。もちろん僕もすごく嬉しいです。
――最後に北條選手にとってラグビーとは何ですか?
なんだろう、成長してきた全ての要因にラグビーがありました。僕を成長させてくれたのがラグビーです。中学生以降、何かを選ばなきゃいけない選択にいつもラグビーがありました。このお世話になったラグビーに恩返しする意味で、将来はラグビーの指導者になりたいですね。
――ありがとうございました
