2021.09.29

対談・インタビュー

【インタビュー】G-007 川瀬大輝

怪我による長いリハビリ期間を経て、昨シーズンはチームの勝利に欠かせないフランカーとして活躍を見せましたが、最終戦を目の前に怪我をしてしまい心半ばにシーズン終了。その悔しい思いを新リーグの戦いに強い思いを抱く川瀬選手にインタビューしました。

(取材日:2021.9.11)

『常に考えてプレーすること』

――今シーズンは、6月からスタートしました。調子はいかがでしょうか?

順調にきていると思います。昨シーズンの最終戦(釜石)前に怪我をした部分も今は違和感もないです。身体の状態は良いです。

――オフシーズンはどのように過ごしていましたか?

初めてこんなに長いオフシーズンだったと思えるほど長くもらえました。今までのラグビー人生の中で、こんなにも長いオフはなかったです。私たちは会社の仕事があるので、日常は大して変わらない生活を送っていましたし、ほぼ毎日会社に出社していました。

――毎日の通勤も大変ですね

このコロナ禍でありますので、感染対策をしながらの行動は大変です。また、会社が終わっても家に帰るだけでしたので、家と職場の往復だけでした。たまに昭島のクラブハウスに行って、リハビリがありましたのでトレーニングを行なっていました。

――今シーズンは大きくコーチ陣が入れ替わりました。どう感じていますか?

新しい組織になって3ヶ月が経過していますが、新しい要素をどんどん取り入れてくれているので可能性を感じています。また、今までの良いところ悪いところ、継続させていくこと、変えていくことを明確に指針として示してくれているので、今のトレーニングは良いものを積み重ねていると感じています。シンプルでわかりやすいコーチングをしてくれていると思います。

――シンプルでわかりやすいところは、どんなことですか?

今のコーチ陣は、常に選手自身で考えてプレーすることを教えられています。あくまでも試合は15人の選手がグラウンドで戦っているわけで、自分自身で考えることも必要だと教わっています。

――コロナ禍の生活が長く続いています。その中で学んだものはありますか?

コロナ禍で周りの人たちが些細なことでも敏感に反応するようになっていると思います。なので、より自分自身も慎重に行動するようになりました。

『信頼関係だけで動く』

――ラグビーはいつから始めましたか?

中学1年から始めて、今年で15年目になります。

――クリタに入社して4年目です。時の経過は早いですか?

めちゃくちゃ早く感じます。入社してもう4年なんだと思います。大学生に例えたらもう卒業イヤーですから。

――入社してから昨シーズンまでに点数をつけるとしたら何点?

30点くらいでしょうか。

――その点数にした理由を教えてください

勝利している数が少ないからです。やはり勝負事ですので、価値にはこだわりたいです。僕らは勝利するために厳しいトレーニングをするのです。僕が入社して納得している試合はそう多くないです。しかし、今年は違うと思うので非常に楽しみです。

――これからのラグビー選手として、どんなところを目指していきますか?

そうですね、グラウンドでもっともっと動ける選手になりたいです。フォワードを引っ張って、支持して、自身も動き回っていくことです。バックスとの連携も欠かさず80分間、フルに動き回れる選手を目指していきます。

――川瀬選手の強みを教えてください

僕の強みはサポート、、、だと思います。常に目の前で起きている状況だけではなく、その後どうなるのか?とか、先を見据えながら動けるところです。決して勘違いしてほしくないのは、勘で動いているわけではないってことです。日頃の練習や今までの試合で得られた予測能力は、裏付けされたものがありです。

――周りが見えると一人ひとりの動きが理解できますね

はい、ラグビーって人の性格が見えるスポーツなんだなと思います。常にボールに絡んで動き回る選手だったり、効率よくスペースを見つける選手。あとはメンタルが強くなりますね。特に社会人ラグビーは、身長2m前後の大男にタックルしなければならないんです。

――生身の身体でタックルする勇気には脱帽です

全く怖くないと言ったら嘘になりますし、普段の生活では体験できないことだと思います。でも、日頃の練習と覚悟を決めることだと思います。そのシチュエーションで自分自身が止めなければならない状況が必ず出てきます。ここで止めないと失点につながってしまうとか、あいつのミスをこのタックルで帳消しにしたいとか…言い変えると信頼関係だけで、みんな動いていると思います。

『応援が自分たちの力になる』

――今シーズンの自身のターゲット(目標)を教えてください

勝つことはもちろんですが、全試合80分、怪我せずに出場し続けることを目標にしたいです。

――新リーグが1月に始まります。どんな気持ちですか?

楽しみです。強いチームと勝負したいです。リーグ戦の前に強豪チームとのプレシーズンマッチがありますので、今からワクワクしています。

――ファンの存在をどう感じていますか?

昨年は無観客試合がありましたので、ファンの皆様の存在を感じることができませんでした。本当に私たちを応援してくれるファンがいるのか…非常に難しい質問ですね。でも応援が自分たちの力になっていることは確かです。応援してくれている中でプレーするのと、無観客でプレーするとでは全然違います。昨シーズンは、無観客試合がありましたから応援メッセージの入ったフラッグを見ると嬉しさが込み上げてきます。

――川瀬選手にとってラグビーとはなんですか?

ラグビーを通じて知り合った仲間がいることです。繋がりを深めてくれています。良くも悪くも今までの人生の大半をラグビーに費やしてきましたから、友人の多くはラグビー関係が中心になるのは当然ですが、この得られた仲間たちには感謝していますし、これからもずっと感謝し続けると思います。

――ありがとうございました

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