シーズン: 第6節

「シーズン」の名前ですが、この項目でトップリーグカップなどの「第○節」を管理・設定します。(表示されるページ:試合結果・日程一覧ページ)

VS マツダブルーズーマーズ

2020.01.11

ジャパンラグビートップチャレンジリーグ2019 第6節
13:00 Kick Off
コカ・コーラボトラーズジャパン(株)広島総合グランドラグビー場(広島)
T G PG DG DG PG G T
1 0 1 0 8 前半 25 0 2 2 3
4 3 0 0 26 後半 0 0 0 0 0
5 3 1 0 34 合計 25 0 2 2 3

登録選手・リザーブ選手

個人得点

ポジション 選手名 T G PG DG
FL 佐藤慶 1 0 0 0
SH レオン エリソン 0 1 1 0
WTB ベン ポルトリッジ 2 0 0 0
FB 菅沼神兵 2 2 0 0

スターティングメンバー

ポジション 選手名
PR 金 亨志
HO 前田 篤志
PR レズリー メイキン
LO 中尾 光男
LO ジェイコブ エリソン
FL 佐藤 慶
FL 平野 和飛人 (GCap)
No.8 丸山 尚城
SH レオン エリソン
SO 忽那 鐘太
WTB 坂本 英人
CTB 水野 拓人
CTB トム イングリッシュ
WTB ベン ポルトリッジ
FB 河野 友希

リザーブメンバー

ポジション 選手名
R 栗原 良多
R 小山 翔也
R 出渕 賢史
R 藤原 慎介
R ワイクリフ パールー
R 本村 旨崇
R 井出 三四郎
R 菅沼 神兵

交代・入れ替え

交替・入替時間 内容
前半36分 レズリー メイキン→出渕 賢史
後半10分 レオン エリソン→本村 旨崇
後半10分 平野 和飛人→ワイクリフ パールー
後半10分 河野 友希→菅沼 神兵
後半17分 前田 篤志→栗原 良多
後半19分 金 亨志→小山 翔也
後半24分 佐藤 慶→藤原 慎介

レポート

 ジャパンラグビートップチャレンジリーグも残り2試合。前節は豊田自動織機シャトルズの力に圧倒されつつも力の差を感じない敗戦を喫してしまい、目標に掲げている「トップ3」に向けて後がない栗田工業ウォーターガッシュ。令和2年最初の試合は、昨シーズンクリタの本拠地に迎い入れ、激闘を繰り広げたマツダブルーズーマーズとの一戦。今シーズンは、マツダの地元である広島県に場所を移しての絶対に負けられない大事な一戦に、クリタ関係者が一堂に集結した。中国地方を拠点とするクリタの社員の皆様が多く観戦に訪れてくださり、アウェイ感を感じさせない気持ちになるものの、スタンドを埋め尽くすマツダファンの声援に圧倒される。この試合、当日に急遽タマティが膝の故障で出場できずに忽那に交替。しかし、頼もしいメンバーがこの試合のリザーブに名を連ねてくれた。ポカポカ陽気のこの日、天候とは裏腹に熱くしびれ、そして劇的な試合が13時、レフリーのホイッスルに合わせ、楕円形のボールが青空に放たれた。
 前半はマツダのキックオフで試合が始まる。開始早々、クリタはマツダのプレッシャーをダイレクトに受けてしまう。キックオフ後マツダがクリタ陣でのプレーを展開し、いきなりインゴール手前まで攻め込まれる。ラックで起点を作り、左に展開し、いきなりトライを奪われる。その時間キックオフからわずか2分間の出来事で、コンバージョンゴールも成功され0-7。今シーズン、試合の立ち上がりに集中できない悪い癖がもろに出てしまった得点シーンであった。続く4分、クリタのペナルティの反則でショットを選択したマツダ。このキックを決め更に優位に立ちたいところであったが、放たれたボールはポール横を通り成功とはならず会場のファンも胸をなでおろす。しかし、その5分後マツダは攻撃の手を緩めないアタックを続け追加点を奪ってきた。クリタ陣左サイド10ⅿラインを超えたあたりでのラインアウトから右に展開。クリタのバックスを振り切り右中間にトライ。コンバージョンは失敗したものの開始10分で0-12と一方的な試合展開になってしまう。ワンサイドゲームになりかけた状況に待ったをかけたのは、今シーズンから加入した佐藤。自陣ハーフウエイライン付近からフェイズを重ね、ラックからレオンが前田にパス。そのボールを後ろから走りこんできた佐藤に渡し右中間にトライ。レオンのコンバージョンは失敗に終わるも反撃の姿勢を見せ始める。だがその勢いを継続できずに今度はマツダがクリタ陣中央10ⅿライン付近でショットを選択し、ペナルティゴール成功させる。5-15となるがこれ以上離されまいとクリタも反撃のチャンスを伺う。前半23分、敵陣中央22ⅿライン付近でマツダのペナルティの反則をレオンがきっちりショットを成功させ8-15と1トライ1ゴール差に詰め寄る。ここから徐々に得点差を縮めていきたいところだがクリタ以上の闘志をマツダが見せつけ、28分のトライ(コンバージョン成功)と39分にペナルティゴールを決め8-25とする。前半終了間際の前半43分、クリタは敵陣ゴール前からのラインアウトでモール攻撃を見せるもノックオンで得点シーンを演出できずに前半が終了。

 後半は忽那のキックオフで試合がスタート。前半終了間際にレズリーがアキレス腱を痛め、負傷交代で出場した出渕がそのまま入る。ハーフタイムに確認した至ってシンプルに攻撃をしていく共通認識をもったクリタは、ここから怒涛の攻撃をマツダに見せつける。キックオフ早々、常にクリタは敵陣でのプレーを継続させる。後半5分、クリタは敵陣中央10ⅿラインからの攻撃をバックスに展開し、最後はベンの個人技で相手ディフェンスを巧みなステップでかわしトライ。レオンのコンバージョンゴールが決まり15-25とマツダに詰め寄る。この得点シーンからクリタ劇場の幕開けとなった。後半10分にレオンから本村、河野から菅沼そして平野からワイクリフがピッチに登場し反撃の狼煙を上げる。レオンとは違うテンポでFWとBKを操る本村のパスは相手ディフェンスを翻弄させ、前半からベンチで試合を見続けていた菅沼が得点シーンを演出する。後半18分、ハーフウエイライン付近から本村→トム→ベン→ワイクリフ→坂本とつないだボールを菅沼が左サイドにトライ(コンバージョンは失敗)。20-25と1トライ1ゴールで逆転できるまで詰め寄ったクリタは、更にチームをリフレッシュさせる。後半19分に金から小山、そして24分に佐藤から藤原をピッチに投入し、勝利をもぎ取りにかかる。一方的に受け身に回ったマツダも黙ってはいられない。後半30分にクリタのペナルティでクリタの反撃に待ったをかける。クリタ陣中央10ⅿライン付近からペナルティゴールを狙うも得点できずに会場に集まったマツダファンから大きなため息が漏れる。このシーンがこの試合のターニングポイントだったかもしれない。後半35分、クリタは敵陣インゴール手前まで攻め込み、FWがラックサイドをつき、マツダのディフェンスを突き破りにかかる。徐々に攻撃の起点が右サイドから中央に移ったとき、本村からワイクリフ、そして菅沼に渡り値千金のトライ。難しい角度からのコンバージョンゴールも菅沼が成功させ27-25とついに逆転。この時点で残り時間もわずか5分弱、通常のセオリーからするとマイボールを保持し、時間の経過を待つ戦略をとるが、クリタは更に得点を奪うアタックを見せる。後半42分、右サイドラインに出たボールをクリタはクイックスローで相手ディフェンスが整っていない状態を見逃さずに攻撃を仕掛ける。敵陣中央10ⅿライン付近でできたラックから本村から菅沼に、そしてベンに渡り足元に襲い掛かってきたタックルをかわしポール左にダメ押しトライ。菅沼のコンバージョンゴールが成功した時点でレフリーからノーサイドを告げるホイッスルがなり34-25と大逆転勝利を飾る。試合会場に詰め掛けた多くのファンは、この劇的な勝利に興奮を隠さずにいたが、選手たちは至って冷静に勝利を喜ぶ。負けられない試合に負けないクリタ。これが本来求めているラグビーかもしれない。今シーズン、無駄に献上してきたペナルティの数もこの試合の後半は「2」のみ。怪我人が多く、出場する23人のメンバーも疲労困憊でいる中、チーム一丸となったクリタラグビーを次節の最終戦で仕上げていきたい。さぁ、トップチャレンジリーグの試合も近鉄ライナーズ戦を残すのみ。選手もスタッフもクリタ関係者も、そしてクリタファンも、、、最後の最後で強敵を倒し、ジャイアントキリングを全員で成し得ようではないか。改めて多くの関係者の皆様、広島まで詰めかけてくださり本当にありがとうございました。



試合後コメント
山田 紘也監督

(試合を振り返って)前半があんなスコア(8-25)で、後半巻き返せるかなと不安はありましたが、ハーフタイムに選手たちと話し合い、前半の戦い方を後半に修正できるので果敢に攻め続けようと。そのような認識を持って戦えば勝利できると話しました。その結果になって嬉しいですね。逆転できた要因は色々ありますが、しっかり敵陣に入り込めたときに取りきれたこと、そして後半から入ったメンバーが自分の役割を果たせたことに尽きます。リザーブに入っているメンバーが、後半に試合展開を大きく変えてくれることがわかりましたし、総合力で勝利できたことが大きな収穫でした。(近鉄戦に向けてのテーマは)相手は非常に強い相手です。うちのポリシーでもあるディフェンスとセットプレーにフォーカスして最終戦まで練習していきたいと思います。次週はトンプソンルーク選手の最後の試合で、セレモニー感が否めません。会場の雰囲気がそのようになると思いますが、対戦相手として最高の試合になるようにしたいのと、近鉄のファンの皆様に改めてラグビーの素晴らしさをわかってもらえるようにクリタラグビーを披露したいと思います。

平野 和飛人ゲームキャプテン

(試合を振り返って)前半からずっと我慢の連続でした。全員で80分間我慢して勝ち取った勝利でした。前半開始早々、2本続けてトライされましたが焦りはありませんでした。とにかく取られたシーンを短い時間でプレビューし、修正点を話し合いながら臨めていたので、浮足立つことは一切なかったです。後半に向けてフォワードでシステマチックに攻め続けていけば得点できることを全員で共有し、前半の戦いで掴めましたので、メンバーが入れ替わった後半でも共通認識は変わらず攻め続けられたことが良かったです。また菅沼のコンバージョンキック、難しい角度から決めてくれたものすごくテンションが上がりましたね。(来週に向けて)全員でしっかり準備を怠らず、最後の試合ですので全員で戦い抜きたいと思います。

菅沼 神兵選手

 今日の試合はマツダさんにペースを握られて非常に苦しい戦いでした。しかし自分自身が後半から試合に入り、インパクトプレーヤとして攻撃の一端を担えたことが良かったと思います。常に相手にプレッシャーを与え続けなければなりませんでしたので、しっかり前でプレッシャーをかけてボールをキープすることを心掛けました。トライ2本についてはチームがつないでくれたボールを最後デリバリーしただけなのでラッキーとしか思っていませんし、逆転のコンバージョンは「どうしたら入るか」ではなくどうやって蹴るかだけを考えていました。自分のイメージしている蹴り方をすれば必ず入ると思っていましたので。(見えた課題は)やっぱり前半の入りですね。(来週に向けて)近鉄さんはトップリーグレベルのチームです。チャレンジするという意味でも積極的に攻めていきたいと思います。

小山 翔也選手

前半はチーム全体として、自陣でのプレー時間が続き、受けに回るシーンが多く、クリタの良さがあまり出なかった時間帯でした。しかしアタックを続ければ相手ディフェンスを崩せることは誰もが認識していましたので、後半からのクリタの強みでもあるテンポの良さを出せた結果が勝利につながったと思います。スクラムに関しても良し悪しはありますが、最後はしっかり良いスクラムができたと思います。後半の逆転シーンはものすごくテンションが上がりましたし嬉しかったですね。(近鉄戦に向けて)はい、今日は後半からの出場でした。来週もいつも通り、リザーブからのスタートになるかもしれませんし、もっと多くの時間をチーム貢献できるようにしっかり準備したいと思います。

ワイクリフ パールー選手

(久しぶりの試合でした)コンタクトの部分は良かったと思いますが、久しぶりの試合でしたので、試合のスピード感が鈍っていました。(前半の得点差について)あまり心配はしていませんでした。マツダさんはシンプルにプレーしていて良かったと思いますが、うちがボールを保持している時間は良いプレーがありましたので、逆転できるだろうと思っていました。(後半の逆転について)まずはボールを常にキープし続けられたことが勝因の一つです。あとは、スコアを気にすることなく自分たちのカタチを継続できたことが良かったのかもしれませんね。あとは、メンバー全員がエネルギー溢れる思いでプレーし続けられたことが最大の勝因だと思っています。(近鉄戦に向けて)トンプソンルーク選手は、日本ラグビーに大きく貢献をした選手です。まずは敬意を払いたいです。多くのファンが集結する試合となると思いますので、クリタのメンバーにも刺激になると思います。良いゲームをしてトンプソンルーク選手を送り出す試合にしたいです。あわよくば前半10分辺りでクリタが相手にあきらめさせるぐらいの勢いで最高の最終戦にしたいですね(笑)。



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vs

VS 三菱重工相模原ダイナボアーズ

2018.10.26

2018ジャパントップチャレンジリーグ1stステージ
2018
秩父宮ラグビー場(東京)
T G PG DG DG PG G T
0 0 0 0 0 前半 21 0 0 3 3
0 0 0 0 0 後半 17 0 0 1 3
0 0 0 0 0 合計 38 0 0 4 6

登録選手・リザーブ選手

個人得点

選手名 ポジション T G PG DG

スターティングメンバー

選手名 ポジション
金 亨志 PR
前田 篤志 HO
今村 光希 PR
川瀬 大輝 LO
ジェイコブ エリソン PR
丸山 尚城 FL
藤原 慎介 PR
ワイクリフ パールー No.8
本村 旨崇 SH
タマティ エリソン PR
坂本 英人 WTB
中島 拓也 CTB
水野 拓人 CTB
ベン ポルトリッジ WTB
杉森 健太郎 WTB

リザーブメンバー

選手名 ポジション
徳山 孝志 PR
栗原 良多 HO
出渕 賢史 PR
中尾 光男 LO
平井 伸幸 PR
大政 亮 SH
太田 光一 CTB
菅沼 神兵 SO

交代・入れ替え

後半0分 藤原 → 平井
後半5分 本村 → 大政
後半9分 前田 → 栗原
後半18分 水野 → 太田
後半18分 杉森 → 菅沼
後半22分 ジェイコブ → 中尾
後半28分 今村 → 出渕
後半32分 金 → 徳山

レポート

クリタにとって長年越えられない壁。それは三菱重工相模原ダイナボアーズを倒すこと。幾度となく挑戦したが、その度に力の差をみせつけれてきた。昨シーズン、三菱重工はトップリーグ入替戦にてあと一歩のところで昇格を逃した。実力はトップリーグにいるチームと遜色のない強敵。今シーズンにかける思いは並大抵のものではない。
第5節を終わって、三菱重工はリーグ3位・クリタはリーグ4位につけ、互いに上位(4位以内)進出に向けて負けられない一戦。この大一番、トップチャレンジリーグ初の金曜ナイター開催(テレビ神奈川tvk生中継)、クリタGr関係者多数の応援に駆けつけていただき、舞台は揃った。

前半開始直後、敵陣10mマイボールスクラムから(10)タマティエリソンがDF裏へのキック、これがチャージされて相手(10)に拾われてトライ。不安な立ち上がりとなった。
三菱重工のパワフルなランナー達にじわじわゲインをされ、数的不利をつくられる場面が作られる。クリタは懸命にディフェンスするが、徐々に規律が乱れ、反則を重ねてしまい、相手にチャンスを与えてしまう。22分・40分ともにクリタの反則から相手にトライが生まれる。三菱重工ペースで試合が進められる。

後半に入っても三菱重工ペースの試合展開となる。一矢報いたいクリタだが、チャンスに細かいミスで自滅してしまい、なかなかチャンスをものにすることができない。ここまで懸命にディフェンスしていたクリタだったが、徐々に疲れがみえはじめ、三菱重工の選手達にゲインを許してしまうシーンが多くなる。
後半3分、三菱が数的有利な状況に三菱強力なランナー(12)マイケルリトルにトライされる。13分・34分もDFで相手のリズムも崩すことができずに、三菱重工ペースで展開され、スコアが離されていった。最終的に0-38の敗戦。完敗である。なにもさせてもらえなかった。

改めて、三菱重工の壁が高いことを教えられた。ただ、この壁を乗り越えなければ5年後のトップリーグ昇格はみえてこない。
ただ、クリタのファンはどんなに劣勢であっても声を上げ、選手達を鼓舞してくれた。ファンの応援は三菱に負けてない。このファンの期待に応えるためにも、なにが足りないのか、チーム一丸となって考えていかなければならない。

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