今回の”私とWATER GUSH”はWTBとして鋭い走りでチームを牽引する山本快選手。ラグビーへの向き合い方、仕事との両立へのプライド、そしてDiv.2昇格への熱い思いを語っていただきました。

やるならちゃんと本気で
ラグビーを始めたのは、なんと3歳のとき。両親の知り合いに誘われたのがきっかけだったと言います。
「自分では覚えていないんですけど、初めはただボールを持って走っていてそれが楽しそうだったと聞いています」
3歳といえば、幼稚園に入る前の年齢。当時の記憶はほとんどないものの、ボールを手に駆け回るその原体験が、今のWTBとしての山本選手の原点なのかもしれません。
では、どんな瞬間に本気でやっていこうと感じたのでしょうか。その問いに対して、山本選手はこう答えてくれました。
「この時期から本気でやりたいと思ったとかはないです。昔から真面目で負けず嫌いな性格もあり、物心ついた時には何事も『やるならちゃんと本気で』でした」
特定のターニングポイントがあったわけではなく、気づいたときには「やるならちゃんと」だった。そんな山本選手の姿勢は、ラグビーだけでなく、日々の生活全体に根づいているものだと感じます。
あの一瞬のために
山本選手が1番輝ける瞬間は何ですかという質問に、
「1番輝けるのはトライした瞬間です」
と即答されました。WTBとしての誇りを感じました。その瞬間のために準備するのかと尋ねると、
「その瞬間のために試合にピークを持っていく。そのために1週間準備する。だから1日1日大切にする」
どんな時も今できることを積み重ねる、山本選手の根底には地道だが芯のある一貫性が垣間見えました。さらにラグビーを続けてきた中で、特に印象に残っている場面を聞くと、山本選手は大学時代を教えてくれました。
「大学3年生の関西大学戦、キックオフレシーブからの独走トライです。トライした瞬間の歓声と仲間に囲まれた感覚は今でも覚えています」
キックオフ直後、相手が蹴ったボールを受け取りそのままゴールラインまで独走する、それはWTBとして最高に輝ける瞬間のひとつです。スタジアムに響く歓声、駆け寄ってくる仲間の笑顔。その感覚が今も鮮明に残っているという山本選手は今日もその一瞬のために1日1日を大切に過ごしているのでしょう。

クリタでプレーするということは
クリタでプレーするということはどういうことなのか率直に聞いてみました。
「まずは自分がラグビーをすることを認めてくれていることに感謝しています。仕事を調整してもらったり、ラグビーに支障が出ないように配慮していただいたりしています。これは当たり前じゃない。そこは絶対に感謝しないといけないと常に思っています」
「その上でラグビーがあるから仕事できなくても仕方ないよねとは言われたくないです。逆もそうで仕事があるからラグビーが疎かになるなんてことは絶対したくないです。そこはプライドを持って生活しています」
自分がラグビーをやれることへの感謝と片方を言い訳にしないプライド、クリタでラグビーをするということは何を大切にすることなのか山本選手はしっかりと語ってくれました。
将来のビジョン
今後の目標や将来のビジョンについて尋ねると、山本選手は静かに、しかし力強く語ってくれました。
「凡事徹底。1日1日小さい当たり前を積み重ねる。昔からそうやってきたし、これからもその姿勢は大切にしたいです。その積み重ねで結果がついてくると信じています。その積み重ねでチームのDiv.2昇格という目標に貢献できればと思います」
3歳からラグビーを続けてきた山本選手だからこそ、この言葉には重みがあります。劇的な変化や特別な瞬間ではなく、毎日の積み重ねの中に本物の成長があると知っている人間の言葉です。
そして、個人としての目標についてもこう語ってくれました。
「個人的に目指すところは、『こいつに渡せばなんとかしてくれるやろ』って選手、そしてこいつ応援したいなって思われる選手になりたいです」
決して簡単なことではない目標だが、それに必要な努力と人間性の積み重ねは、まっすぐで素直な言葉を話す山本選手が1番よく理解しているのではないでしょうか。

ファンの皆さんへ
最後に、いつも応援してくださっているファンの皆さんへメッセージをいただきました。
「いつも応援ありがとうございます。今年は泥臭いラグビーができるチームになっていると思います。応援しがいがあると思います。自分も必死に頑張ります。一緒にDiv.2へ行きましょう!」
「泥臭いラグビー」「一緒にDiv.2へ」というシンプルな言葉。山本選手がファンに何を伝えたいか、何を成し遂げたいか、熱い思いがひしひしと伝わってきます。
おわりに
3歳でボールを持って走り出した少年は、今も同じように、ただひたむきに前を向いて走り続けています。華やかなプレーの裏に積み重ねてきた無数の「小さい当たり前」。仕事にもラグビーにも言い訳しないというプライド。そして、ファンと一緒にDiv.2へ行くという誓い。
山本快選手のプレーを、ぜひスタンドから見届けてください。きっと「こいつを応援したい」と思う瞬間があるはずです。














